３．想い

私は、2010年、日本に来た交換留学生との出逢いをキッカケに台湾という国の存在を知りました。初めての台湾旅行は、2011年。忘れもしない、旅行２日目のお昼すぎ、日本で3.11の大震災が起きたことを知りました。故宮博物館に向かう途中、バスの中で隣にいたおばぁちゃんが日本語を話していた私たちに気が付き、心配して日本語で温かい言葉をかけてくれました。どこへ行っても台湾中のテレビで日本のことが報道され、悲惨な映像とともに日本を心から心配する声、それとともに流れていたのは、”日本はこんな緊急事態でもとりみださず列をつくっている。本当に素晴らしい国だ” という称賛の声。

亡くなった方のご冥福をお祈りすると同時に、この時、私は初めて日本に対しての”愛国心”と、”台湾”に対して今まで台湾のことを知らなくてごめんね。というなんとも言えない複雑な気持ちが芽生えたことを、今でも強く覚えています。

半年後、私は、大学の夏休みを利用して、２週間、嘉義市にある大林という田舎町でのボランティアへ参加することになりました。その後も様々な台湾とのご縁を通して台湾の魅力を体で感じ、気が付けば台湾の虜に。日常の中で台湾を探し求めている自分がいることに気がついてしまったのです。

しかし、まだ当時は、今ほど台湾のイベントやお店も少なく、その頃すでに、台湾とは全く関係のない”手芸”という道で仕事をスタートしていたため、台湾に行く時間もあまりとれず、必死で日台交流のイベントを探したり、五月天のライブに１人で参戦したりと、日本でできる台湾なことをただひたすら１人で探してきました。そうしているうちに、日本でも”台湾”を通して少しずつ出逢いが増えていきました。一緒に台湾トークができる仲間に出逢うことがなにより嬉しくて楽しくて、中国語の勉強をはじめたり、日本のカラオケでオール五月天しばりで熱唱したり、日本で台湾なことを一緒に楽しめる仲間との時間は、社会人になった私にとって、どれも新鮮で、かけがえのない瞬間でした。

そしてある日、ふと思いました。”好き”を通して広がる出逢いっていいなぁ。それがたとえ一期一会だったとしても、長く続く縁だったとしても、その瞬間瞬間の縁をこれからも大切にしたいなと。

これまで様々なイベントを企画されてきた方や、そこで出逢った方、親しくして頂いた方々には本当に心から感謝しています。微力すぎる私ですが、今せっかくご縁があり、人と人がつながりやすい関東という土地にいるわけなので、何か少しでも縁をつなぐ時間を創ることができたらいいなぁと想い、2019年1月、インスタグラムにてこの募集に踏みきりました。

余談ですが、私は2017年、結婚を機に関西→関東へ移住し、関東は台湾料理屋さんが本当に多いので、休みの日に1人で台湾料理店巡りをしていました。でも１人で行くと注文できるのはランチだとせいぜい1〜2品でお腹いっぱい‥‥（もっといろんなメニューが食べたい！！一緒に食べてくれる仲間が欲しい〜〜〜！なんなら隣のおっちゃん私と水餃子シェアしない？なんて笑）、常々、常々思っておりました。

そして、手芸店で７年間、店長と勤務していた経験があり、趣味も手芸です。てづくりの楽しさや魅力を少しでも多くの人に伝えたい！という想いが年々強くなり、出来上がったモノを売るのももちろん楽しいけれど、作る過程をお伝えし、手作りの楽しさ温かさを1人でも多くの人に味わって頂きたい！という想いの方が強いということに気が付きました。

この会では、ごはんを食べたり、たわいもない世間話や、台湾トーク、台湾茶を飲みながら台湾雑貨を手作りしたり、こじんまりとリラックスした雰囲気で、集まった仲間との親睦を深めていきたいなぁ♪と考えています。

2020.07